2014/06/23

知性の発露。

数年前から洋服を着る上でテーマとしている事があります。
言葉にすれば『知性の発露』とでも言いましょうか。
一例を挙げれば、何の変哲もないけれど超上質な素材を使ったセーターを着ているときに滲み出る品性、といった感じですかね。(安直な例ですが。)

小学校6年生でファッションに目覚めてから、正直色々な服装をしてきました。
アメカジから、モード、興味の無い人から見たら、ちんどん屋に間違われるような服装もしたことがあります。
そんな紆余曲折を経て今目指すのは“高感度なごくごく一部の分かる人だけに分かる、圧倒的な普通の服装+α”です。

いつも白いシャツを袖口や襟が白いまま着る。
いつも綺麗に手入れされた靴を履く。
肩幅、身幅、袖丈、着丈があっているジャケットを着る。

まぁ色々表現は出来ますけど、普通の人が気にも留めないであろう点を異常に精度高くやりたいわけです。
普通の人から見れば、狂気ともいえる情熱をもって。

私がワインを語るときに使う表現ですが、100点満点で90点以上とかアバウトにではなく、1000点満点で980点以上を目指す感じです。(知らない人にとっては何を言っているか分からないと思いますが、ジャイエのクロパラントゥは990点以上の狂気をはらんだワインでした。)

それで、そこまでこだわった普通の服装に、これみよがしに見えないよう細心の注意を払いながら、ほんのひとさじだけスパイスを加える。
それは細部のハンドステッチなのかもしれませんし、ベルトのバックルと靴のバックルを同じ形状にする、といったものかもしれません。

結果として、品の良さ、頭の良さが滲み出ているのが理想で、そこに洒落っ気、茶目っ気、粋といったものが見え隠れしていれば素晴らしいですね。

まぁシンプルなセーターは別にユニクロでもいいわけですが、それを異常なコストを払ってロロピアーナのベビーカシミアのセーターまで突き抜けるのが人間の知性であり、意味のある行為だと考えます。

ちょっと概念的な話が多すぎましたが、最近はこんな事を考えながら洋服を選択し、着用しています。

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