へうげものという漫画の中にある、私の好きなエピソードを引用してみます。
古田織部が丿貫(へちかん)を訪ねた時の二人のやり取りより。
古田織部:『わび数奇の真髄をなんと心得る?』
『いかにせば極渋の屋敷に仕上がる!?』
丿貫 :『そうさな……』
『わしゃ昔 京では名の通った商人だった……』
『そらぁ凝ったわい……』
『屋敷の障子紙から庭の苔までのぉ……』
『しかし終にゃあ うるさく重うなった』
『茶の湯は置いとるモンで己を表し……』
『客のほうは それを読み解く遊びでもある』
『だが考えてもみい……』
『もしこの場が凝ったモンだらけだとしたら』
『趣を楽しむどころか読み解くのに疲れてしまうわ』
(へうげもの第五巻、第四十四席より引用しています。)
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