2014/09/05

おわりのはじまり。

最近、というか少し前から有名なセレクトショップ群の劣化をヒシヒシと感じます。

プラダのナイロンリュックをパクッてみたり、オリジナルのスーツなのにラルディーニ風のブートニエールを付けてみたり、明らかにシャンボールセリエをパクってみたり、、。
自分のところで扱っている、もしくは扱っていたブランドからパクるわけですから、あまりにも節操がない気がします。

アウトレットで粗悪な品質のものを売ったり、明らかにパクリと分かるようなものを売ったり、社内で異論は出ないのでしょうか。
あまりにも会社が大きくなり過ぎたので、異論が出てもかき消されるのかもしれませんが。

会社の存続や成長と、クリエイティブな事や筋の通った事を両立させるのは難しいんでしょう。株式会社ですし。
その証拠に、アローズはソブリンハウスやディストリクト、トゥモローランドはランドオブトゥモローといったように、クリエイティブなものは分離させています。

まぁみんながみんな高いものを買うわけではないし、ファッションにそこまで興味の無い人からしたら、上述のパクリ商品で十分なのかもしれません。
会社としてはセレクト商品よりもオリジナルを買ってもらった方が大きな利益になるんでしょうしね。

ですが、“セレクトショップ”を標榜する以上、やはり“本物をセレクトして売る”必要があるのではないかと思います。(ラルディーニとかシャンボールセリエが本物かどうかの話は別として。)
“本物”でファッションへの“夢”を見せる事が出来なくなったら、ますますファッション業界は先細りするのではないでしょうか。
だって、どこの街にもイオンがあり、そこにはユニクロがあって、セレクトショップのオリジナルとパッと見は大して変わらないアイテムが安価で売っているわけですから。

お客さんがセレクトショップに行ったとき、『な~んだ、ユニクロと大して変わりないじゃん。』と思うのか、『やっぱり良い物は違うな。頑張ってお金を貯めてこっちを買おう。』と思うのかは、セレクトショップの行く末を考えたとき、かなり大事な気がします。
昔の安かろう悪かろうのユニクロではなく、ある程度の品質やデザインが担保された最近のユニクロで育ってきた若者が、これからドンドン大人になっていくわけです。
その人たちに“本物”を提供して“夢”を見させなければ、もう“セレクトショップ”という業態としてはおしまいなのではないでしょうか。



という事で外野が偉そうな事を言いました。
最近あからさまなパクリ商品が増えたな~と感じたので、こういう事を書いた次第です。

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