2015/11/07

平日夕方に見学会。その2。

ちょっと小話を3つほど。

その1。
ステファノベーメルという名前は世界的なものですが、会社としては家族経営でちょうどいいサイズなのかなと感じました。
何故かというと、私がオーダーベルトのレザーサンプルを職人さんに見せてもらっている際、CEOのトマーゾさんが「そのサンプルの革はベルトを作れるほど残っていない」のような指摘を何度かされていたからです。
良いとか悪いとかの話ではありませんが、これが例えばジョンロブとかエドワードグリーンになったら、CEOはさすがにそこまで把握していないと思うんですよね。
言葉の壁があるため、トマーゾさんと直接コミュニケーションは取れなかったものの、彼の人となりを何となく知れたようで、ステファノベーメルという会社が好きになりました。
自分でもビスポークしたいけど、高いんだよな〜(苦笑)。

その2。
ひょんな事から職人さんとロシアンカーフの話になりました。
やはり職人さんから見ても、靴に使うべき革ではないそうです。
靴にする前のレザーにも定期的に油分を補給しているとか。
なお、今年は2足オーダーが入って作ったらしいのですが、吊り込んでいる時など、やはり歴史を感じ、じ〜んとするものがあったそうです。(初めてロシアンカーフを吊り込んだそうです。)
ちなみに実際に履かれる方は少なく、飾るお客様が多いのかなともお話しされていました。

その3。
最近インスタグラムを見ていると、マルモラーダのエレファントレザーを使った靴が販売できなくなる、との情報が散見されました。
これ、正確なところはどうなんですかね。

A.マルモラーダのエレファントレザーのストックが切れたため、単純に来シーズンから注文を受けなくなった。
B.条約が厳しくなり、エレファントレザーの日本への輸入、日本での販売が禁止された。
C.条約が厳しくなり、エレファントレザーの日本での販売が禁止された。

考えてみると、色々な可能性が考えられるんですよね。
それで、ちょうどエレファントレザーのオーダーを考えていることもあり、職人さんに「今回オーダーしたとして、日本に送ってもらうのは条約的に大丈夫か」と聞いてみたんですね。
そうしたら、日本の和牛のトレーサビリティと一緒で、エレファントレザーにも証明書のようなものがあり、それを日本へ輸出する際にステファノベーメル社が提出するので、問題なく送れるとの事でした。
逆に言えば、その証明書のようなものが無いと、送ることはできないそうです。(だからハギレで作った小物とかは難しいのかも。)
以上のやり取りを鑑みると、マルモラーダはAの理由で来シーズンから販売できないと予想されます。
ただまぁこれはあくまで想像ですので、気になる方は、伊勢丹か正規代理店にでも聞いて裏をとることを推奨します。
なお、ちょっと別の話になりますが、エレファントレザーのタンナーは多くないので、マルモラーダで使っているエレファントとステファノベーメルで使っているエレファントは多分一緒ですよ、との事でした。

4 件のコメント:

シロ さんのコメント...

こんにちは!
ステファノベーメルのイベント、行きたかったのですが仕事が間に合わず断念していたので、様子をPostして下さり嬉しいです!パティーヌの過程を間近で見られるのは楽しかったでしょうね~。これまでBemerの既製靴ではパティーヌレザーを見かけた事が無いので、今回のイベントはブランドにとっても新たな試みなのかも知れませんね。

エレファントレザー取引について、僕も詳細は存じ上げませんが、いずれにせよ手に入れるなら今なのですかね(どんどん革製品の値段が上がってますし)。o.e.で昔作ったエレファントレザーのベルトを週末用として愛用していますが、靴と違って服との摩擦があるせいか、表面の凸凹が使用に伴って均されてきて、独特の艶を湛えるようになりました。面白い素材です。

kazamashunsuke さんのコメント...

こんにちは。
東京はあいにくの雨ですね〜。

確かに新しい試みだと思います。
どういった経緯で今回のパティーヌイベントになったのか、長谷川さんに聞きそびれましたので分かりませんが、誰のアイディアなんでしょうね。
海外の靴メーカーが伊勢丹や三越、ホテルなどのイベントで来日する際、今回のベーメルのように少し早く来日して、小規模な店でしか出来ないようなイベントをするのは結構面白いのかなと思いました。(ブリフトアッシュでやった小物類のオーダーは伊勢丹ではやらなかったみたいなので。)
ただまぁそうすると今回みたいに平日開催になっちゃいますけどね(笑)。

エレファントレザー、使い込むとそんな感じになりますか。
マルモラーダのエレファントレザーの靴を使い込んだ実物や画像を見た事がなかったので、すごく参考になります。
カーフや、オーストリッチの使い込んだ画像はよく見るんですけどね。。
靴は丈夫だからそんなに劣化しないんですかね?。

なお、未だにオーダーするかしないか迷っています。
年末旅行に行きたいしな〜。。

シロ さんのコメント...

僕も使い込まれたエレファントレザーの靴を見た事が無いので分かりませんが、触った感じでは僕のベルトの革は小さい個体のものだったのか、マルモラーダで使われている素材より凹凸が少なく、柔らかい質感です(デフォルトの状態で)。その分、経年変化が起き易かったのかと思います。いずれにせよ、ベルトは服との接触が多い分、こすれて均され易いと思います。

オーダーの悩みは尽きませんね。バックルがどの程度ごついか分からないのですが、Bemerのスターリングシルバーのバックル(シングルモンクの)、酸化した様子がとても好きです!以上、悪魔の囁きでした(笑)

kazamashunsuke さんのコメント...

なるほど。
確かに、革の表面が常に何かと擦れている状態というのは、靴では無いですもんね。

いや〜、悪魔に囁かれて、迷います(笑)。
いつもの服装みたいに、この秋冬もデニム中心でいくならオーダーしたいんですが、ちょっとスラックスを履きたい気分なんですよね。
そうなると、ごついバックルだと合わなそうなんですよ。

ちなみにシルバーバックルは、下記リンク先のバックルを一回りか二回りくらい大きくして、荒々しくした感じです。
http://www.stefanobemersrl.com/belts/kudu-belt

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